青山学院大学大学院 会計プロフェッション研究科 研究科案内 2020
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税理士知識だけではなく自律的に調べ考える「学びの経験」と実践的なエクスターンの体験 私は大学4年生から税理士試験の勉強を始めました。学部時代は法律を勉強していたものの、税法を勉強する機会はほとんどなく、会計に関しては簿記3級からのスタートでした。初めて触れる学問を習得するのは容易でなく、大変苦労していました。そのため、税務も会計も一緒に学べるところはないかという思いで大学院進学を目指し、本研究科に入学しました。 本研究科では、会計や税務だけでなく経営学や監査論など、実務に近い分野の多くの科目を学ぶことができました。実務家の先生による講義では、実務における視点や問題点を解説していただき、大変興味深く理解が深まりました。エクスターンシップでは、税理士事務所に赴き約2週間の研修を受講しました。実際に実務の現場に参加して、仕事に関するイメージを持てたことで、自分の目指す方向性を具体化できたように思います。 現在は、大法人を対象とする申告・アドバイザリー業務に従事しており、国内税務から国際税務まで勉強の毎日です。仕事の上で感じるのは、実務では税法だけで完結することはほとんどなく、法制度や経営に関する多様な分野が関連し、自分で調べ身に付けていく機会が多いことです。試験勉強だけでは得られない、本研究科で培った自主的に考える学びの経験があるからこそ、今の自分があるのだと実感しています。坂上 裕子Yuko Sakaue2014年3月修了/2017年税理士登録/デロイトトーマツ税理士法人勤務少人数ゼミやエクスターンシップを通じて充実した学生生活が資格取得に結び付きました 「“覚える会計学”から“考える会計学”へ」というカリキュラムのもとに授業が行われる本研究科では、会計・税務に関する基礎的な講義から、実務の事例を題材としたより高度な講義まで豊富に揃っており、会計プロフェッションを目指す環境が整っています。 少人数制のゼミでは、修士論文指導のほか、判例を題材としてゼミ生同士で輪読を行います。ゼミは大学から進学した学生と社会人とで構成されているため、幅広い意見交換ができ、視野を広げることができました。 また、私はエクスターンシップに参加し、10日間ほど税理士法人で実務の現場を体験させて頂きました。これにより、税理士の仕事についてより具体的なイメージを掴むことができたとともに、税理士として活躍する方々と接することで、勉強へのモチベーションを高めることができたと思います。 さらに、本研究科には自習室が完備されており、税理士試験の勉強をする環境も整っています。私は主に授業の前後や休日に利用し、同じ会計プロフェッションを志す仲間と切磋琢磨して試験勉強に打ち込むことができました。時には競い合い、時には勉強の悩みを打ち明け励まし合う仲間と最大限時間を共有できたことは、受験勉強の支えとなりました。 本研究科で過ごした2年間はとても充実したものであり、本研究科で学んだ知識、考える力、そして仲間との出会いは、今の私の貴重な財産となっています。木村 文美Ayami Kimura2017年3月修了/2017年税理士試験合格/KPMG税理士法人勤務17GSPA 2020

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