キャンパスライフ

修了生の声

会計プロフェッション研究科
修了生インタビュー

実務の疑問が学びの原動力に
──社会人学生としての挑戦と成長

2025年9月修了生 酒井 継助さん
(大手メーカー勤務/財務部門)
経理から財務へ──キャリアの歩みと現在の仕事

まずは、これまでのご経歴や現在のお仕事について教えてください。

大学では体育会野球部に所属し、部活動中心の学生生活を送っていました。卒業後は大手メーカーに入社し、地方工場の経理部で固定資産管理や原価分析を担当。その後、本社経理部に異動し、会計決算や税務申告などを経験しました。実務を通じて課題に直面する中で、会計をより深く学べば仕事がもっと面白くなるのではと感じ、会社に在籍しながら大学院に進学。現在は本社財務部門で資金管理業務を担当しています。

「なぜこの処理なのか?」──大学院進学を決めた理由

大学院への進学を考えるようになったきっかけは何でしたか?

入社以来、会計業務に携わってきましたが、実務の中で「なぜこの会計基準なのか」「どんな処理が認められているのか」といった根本的な疑問に直面することが多くありました。会社では、単なる数値の計算だけでなく、意思決定を支える情報をスピード感を持って提供することが求められます。そうした実務の課題を深く理解し、体系的に学び直したいと思い、大学院への進学を決めました。

実務に活きる学びを求めて

数ある大学院の中で、青山学院大学を選んだ理由は何ですか?

大学院説明会に参加した際、「考える会計学」という理念に強く惹かれました。また、実務経験豊富な教授陣による高度な指導や、座学だけでなくグループディスカッションや研究発表など、双方向型の授業スタイルが充実している点も魅力でした。資格取得にとどまらず、実務に直結する実践的な学びができると感じ、青山学院大学を選びました。

IFRSと企業法──実務に直結する専門分野を深く学ぶ

大学院では、どんな分野を中心に学ばれましたか?

企業法とIFRS(国際財務報告基準)に力を入れて学びました。企業法では、コーポレートガバナンス、役員の権限や責任を中心に学び、ゼミでは教授やゼミ仲間とのディスカッションを通じて、理解を深めました。IFRSについては、基準設定の背景や世界の最新改訂動向を学びました。所属企業でもIFRSを採用していたため、学んだ内容をすぐに実務に活かすことができ、とても有意義な学びとなりました。

学びを深めるための工夫と意識

授業に取り組むうえで、意識していたことはありますか?

授業で得た知識や疑問点を、同級生や教授と積極的に話し合うことを心がけていました。自分の言葉で説明することで理解が深まり、他者の意見から新たな視点を得ることもできました。
また、限られた時間の中で効率的に学ぶため、授業の前後には自習室や図書館を活用して復習や課題に取り組むなど、時間管理にも意識を向けていました。

青山キャンパスの魅力と留学生との交流

授業以外の大学院生活で、印象に残っていることはありますか?

キャンパスが渋谷・表参道に近いため、周辺はとても活気があり、試験後や休み時間には、みんなで話題の飲食店や商業施設に立ち寄ることもできました。勉強が大変な中でも、そんな時間がちょっとした楽しみになっていました。また、授業で留学生とグループを組むこともあり、お互いの考えを話し合う中で、授業が終わっても自然に会話が広がり、異文化交流の機会を持てたことも印象に残っています。

試験とゼミ発表──苦労を乗り越えて得た力

学びの中で、特に苦労したことはありましたか?それをどう乗り越えましたか?

必修科目の試験やゼミナールの発表には多くの時間をかけて準備し、苦労もありました。特に期末試験で水準をクリアするために、本番を意識した計算問題や論述問題を繰り返し、復習に力を入れました。疑問点は同級生や教授と積極的に話し合い、一つひとつ丁寧に解決していきました。
ゼミナールでは、正解のない事例に対して自分の言葉で論理的に説明する力が求められました。そのため、何度も発表練習を重ね、相手に伝わる粒度で話すことを意識しながら、論理的思考力と表現力を磨いていきました。こうした取り組みを通じて、実践的な理解力と説明力を着実に身につけることができたと感じています。

学びがキャリアを切り拓く

大学院で得た学びは、現在のお仕事にどのように活かされていますか?

大学院で身につけた専門知識と課題解決力は、現在の業務にも大きく活かされています。実務では、膨大なタスクに追われがちですが、一度立ち止まって「本当に目指すべきゴールは何か」「他に方法はないか」と考えることで、新たな解決策を導けるようになりました。
こうした姿勢が評価され、希望していた部署への異動も実現しました。大学院での学びが、キャリアの転機につながったと実感しています。

社会人だからこそ得られる学びの価値

社会人として大学院で学ぶことの魅力は、どんなところにあると思いますか?

実務で感じた悩みや課題を、そのまま研究テーマとして掘り下げられること。そして、学んだことをすぐに仕事に活かして実践できることは、社会人学生ならではの大きな魅力です。社会人は学ぶことでキャリアの幅も広がることを、身をもって感じました。
大学院には、幅広い年代・業界の社会人学生が在籍しており、OB・OGとのつながりも豊富です。実務経験を持つ教授も多く、多様な視点を共有しながら学べる環境が整っています。

一歩踏み出す勇気が、未来を変える

最後に、これから大学院進学を考えている方へメッセージをお願いします。

青山学院には親身に寄り添ってくれる教授陣がいて、実務と学びをつなげながら成長できる環境があります。キャリアの幅が広がるだけでなく、同じ志を持つ仲間と出会い、互いに刺激を受けながら高め合える時間は、かけがえのない財産になります。
「もっと勉強しておけばよかった」「社会人だけど、今から学生になれるかな」と迷っている方は、ぜひ一歩を踏み出してみてください。何かを始めるのに、遅すぎるということはありません!